240915 ENEOSホールディングス (5020)

*四季報コメント読み解き*

ENEOSホールディングス

石油精製元売り国内最大手。新日本石油新日鉱HDの統合により「JXHD」として2010年設立。17年に東燃ゼネラル石油が合流して20年に現社名に変更。傘下のガソリン販売「ENEOS」は国内シェア5割。全国に製油所を保有。石油・ガス開発の「JX石油開発」は世界規模で石油・天然ガス開発を手がける。金属事業の「JX金属」は銅鉱山開発、精錬、電材生産、リサイクルまで一貫体制。台湾の洋上風力発電や国内最大規模の人工光型植物工場など多角化を推進。業績は在庫評価影響、株価は油価や為替動向との相関性が高い。

【後 退】 石油製品は製油所トラブル減り、輸出量も増加。が、仕入れ販売時差効果剥落、前期プラスの在庫影響見込まず。油ガス開発の資材高騰、金属の出資鉱山減産。電気は五井火力稼働等で黒字化も、営業減益。
【株主還元強化】 25年3月まで新たに上限6.8億株、2158億円強の自己株買い。HDと事業会社の社長兼任解消などガバナンス強化でポートフォリオ経営推進。

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<庶民所感>

誰もが知っているガソリン販売店

多角化は好感。

 

現在、予想配当利回り2.9%。

500円台で検討したい銘柄。

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240914 綜研化学 (4972)

*四季報コメント読み解き*

綜研化学

アクリル系透明粘着剤、特殊機能材、機能性微粉体を製造。柱の粘着剤は情報機器や液晶、自動車、電子など幅広い用途。特殊機能材は基板原料、インキ・塗料、ディスプレイなど、微粉体も液晶や塗料、トナーなど用途が幅広い。中国進出は1994年と早く、寧波、蘇州、南京などに拠点。海外売上比率約60%(うち中国50%弱)。ナノインプリント、誘電性ポリマーなどの新領域を育成中。南京工場周辺に多くの偏光板メーカーが進出。中国に難燃剤工場を持つ唯一の日系企業として先行利得を狙っている。

【快 走】 大型偏光板用粘着剤は市況回復が追い風。前期と今期初稼働の増設武器に数量好伸。原料、光熱費上昇分の価格転嫁も通期で寄与。人件費増、償却費増こなし営業増益。補助金、為替益見込まず。増配期待。
【研究開発】 神戸大の学内ベンチャーと涙液使うがん検出用センシングチップの共同研究に着手。装置部門は保守契約獲得注力。ボイラー用熱媒体油の販売にも再挑戦。

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<庶民所感>

特定の分野で強みがあり、グローバル展開している小型株。

増配傾向は好感。

 

現在、予想配当利回り3.2%。

今値上がりしてしまっていますが、

2000円切ったら買い増ししていきたい銘柄。

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240913 日本空調サービス (4658)

*四季報コメント読み解き*

日本空調

独立系の建物設備メンテナンス企業。設備メンテナンスについては、設計・施工、設備改善提案、リニューアル工事まで総合展開。建物に要員を常駐させ、運転監視・日常点検・設備改善まで一貫して請け負う「設備管理」モデルを推進。高度な管理ノウハウが必要となる工場や病院の無菌室、クリーンルームなど特殊施設への展開に積極的。太陽光発電の設備工事・売電事業にも参入。47都道府県に拠点網。海外は中国、シンガポールバングラデシュ、タイ、ベトナムミャンマーなど6か国に拠点。名古屋市内に技術研修センターを建設。

【足踏み】 主力の空調設備は省エネ・省コスト提案奏功し、工場や医療施設向けメンテナンス・リニューアル順調。ただ後半に技術研修センターの償却増。資材高、労務費増も収益圧迫し、営業益足踏み。増配。
【継 続】 医薬品工場の空調設備受注拡大に向けて設備最適化を検証・保証する技術者の育成を継続。太陽光発電設備は省エネ提案強化し製造工場向け設置を全国展開。

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<庶民所感>

増配傾向、好感。グローバール展開も良。

一度設置すると継続的にビジネスが維持しやすいと思われる。

 

現在、予想配当利回り3.79%。

900円切ったら買い増し想定。

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240912 artience (4634)

*四季報コメント読み解き*

artience

印刷インキメーカーとして国内ではトップで、TOPPANホールディングスが筆頭株主。1896年に個人経営の小林インキ店として創業。オフセットインキやグラビアインキを中心とした印刷インキ事業を軸に、高機能顔料やプラスチック着色剤などの高分子関連事業や、TOPPANと組んだ液晶カラーフィルター(CF)用材料なども展開。中韓やタイ、ベトナムなどのアジア、欧米で現地生産を進める。国内のオフセットなど印刷・情報用インキはシェア重視で低採算、構造改革が急務。インキ国内3位のサカタインクスとの資本提携は解消。

【上振れ】 国内インキの価格改定、構造改革効果が期初から想定以上。海外は塗工材料、包装用インキの数量増貢献。好採算の中小型ディスプレー向けレジストインキが尻上がり。営業益急伸、独自増額。増配も。
【上 方】 リチウムイオン電池用は中国車活況で広東省珠海新工場の生産計画増額。全体で26年売上高400億円超不変(今期65億円)。自己株買い含め総還元性向50%。

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<庶民所感>

セクター分散の一環。

増配傾向は好感。

 

現在、予想配当利回り2.6%。

現在、値上がりしてしまったが2000円前後まで下がったら要検討。

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240911 アステラス製薬 (4503)

*四季報コメント読み解き*

アステラス製薬

2005年に山之内製薬藤沢薬品工業を吸収合併し現社名に。国内2位。排尿障害治療薬「ハルナール」や免疫抑制剤「プログラフ」が米国特許切れによって後発品の蚕食を受けたが、業績は大手でいち早く最悪期を脱出。市販薬事業は第一三共に売却し、医療用医薬品に特化。疾患領域を定めた研究開発体制に移行し、開発費用を集中的に投下。前立腺がん治療薬「イクスタンジ」がグローバル製品として成長中。特許切れ後を担う更年期障害薬などの成長図る。

【増 配】 柱の前立腺がん治療薬は米国インフレ抑制法による薬価下げ受け伸び鈍化。前期買収社の償却費用もかさむ。だが抗がん薬『パドセブ』が適応拡大追い風に成長。低水準ながら営業益改善。連続増配。
【課 題】 米国で販売する更年期障害薬『ベオーザ』は民間保険適用率の向上急ぐ。今期から会社計画には一定の減損リスクを織り込む(今期は前年度並み600億円)。

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<庶民所感>

連続増配は好感だが、

配当性向が医薬品業種全般的に高いのだが、それをどう受け止めるかによって判断分かれる。

 

現在、予想配当利回り4.1%。

1400円台で買い増して良い銘柄とみている。

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240910 武田薬品工業 (4502)

*四季報コメント読み解き*

武田薬品工業

1781年創業の国内製薬首位。大型薬特許切れによる業績低迷からの脱却めざし、2008年の米ミレニアム社、11年のスイス・ナイコメッド社、16年の米アリアド社など海外製薬企業の大型買収を実施。14年以降はフランス人のC・ウェバー社長のもと消化器系、中枢神経系、がんなどに研究開発を絞り込む改革推進。19年1月希少疾患薬で世界首位の欧州大手シャイアー社を6兆円で買収、売上高3兆円超でメガファーマ(巨大製薬企業)の仲間入り。有利子負債の圧縮は一段落。

【復 調】 米国ADHD薬などの特許切れ影響大だが柱の潰瘍性大腸炎薬伸びる。約1400億円の構造改革費計上の一方、肺がん治療薬など減損減る。為替も追い風で営業益下げ止まる。税負担平常化。増配。
【費 用】 機動性向上のため米国中心に構造改革を実施、人員削減費用など計上。スイスのバイオ企業・ACイミューン社とアルツハイマー病薬候補のライセンス契約。

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<庶民所感>

医薬品セクターへの分散目的で所有。

この業種は株価が大きく変動しやすく、配当利回り良くても決して割安という意味では無いから購入タイミングはよく考えたい。

 

現在、予想配当利回り4.5%。

3000円台で検討したい銘柄。

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240909 花王 (4452)

*四季報コメント読み解き*

花王

トイレタリーの国内首位、化粧品でも大手。衣料用洗剤「アタック」やヘアケア「メリット」などが主力。06年にカネボウ化粧品を買収。油類等の工業用関連にも強く、化学素材メーカーの側面も持つ。原料から生産し、自社品を独占的に扱う販売子会社があるなど、川上から川下までの一貫体制(2016年1月より販社など3社は持株会社体制へ移行)が特徴。23年以降、特定保健用食品ヘルシア」売却、中価格帯メイク「コフレドール」販売終了、子供用紙おむつ「メリーズ」の中国現地生産撤退など構造改革を推進中。

【急回復】 主力の衣料用洗剤が牽引し国内着実。中国は化粧品停滞でも、紙おむつの現地生産撤退が効き採算改善。原料高を値上げで吸収。宣伝費増重いが、前期547億円の改革費なく営業益急反発。連続増配。
【決 断】 メイク『コフレドール』販売終了など改革進め今期180億円超の利益発現へ。競争激化のヘアケアは既存品刷新や手薄な高価格帯を新商品発売で埋めて挽回。

 

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<庶民所感>

言わずと知れた連続増配で知られたディフェンシブ銘柄。

 

チャンスがあればインしたい銘柄ですが、

現在、予想配当利回り2.1%。

配当銘柄としては現在の利回りきついですね。連続増配とはいえ。。。

4000円台になったら即買い。5000円台前半で要検討かな。

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